1929年

2023年06月02日

Der Song Von Mandelay

Mutter Goddams Puff in Mandelay,
Sieben Bretter an ’ner grüner See.
Goddam, was ist das für’n Etablissement!
Da stehen ja schon fünfzehn die Bretterwand entlang,
in der Hand die Uhr und mit Hohé!
Gibt’s denn nur ein Mensch in Mandelay?

Menscher sind das Schönste auf der Welt,
Denn sie sind, zum Teufel, wert ihr Geld.
Und es wäre alles einfach in der Ordnung,
wenn der Mensch, der drin ist, nicht so langsam wär.
Nehmt den Browning, schießt mal durch das Türchen,
denn der Mensch, der drinnen, hindert den Verkehr.

Rascher, Johnny, he, rascher, Johnny, he,
stimmt ihn an, den Song von Mandelay!
Liebe, die ist doch an Zeit nicht gebunden.
Johnny, mach rasch, denn hier geht’s um Sekunden!
Ewig nicht stehet der Mond über dir, Mandelay,
Ewig nicht stehet der Mond über dir!

Mutter Goddams Puff in Mandelay,
Jetzt ruht über dir die grüne See.
Goddam, was war das für’n Etablissement!
Jetzt stehen keine fünf mehr die Bretterwand endlang!
Jetzt gibt’s keine Uhr und keine Hohé!
Und kein Mensch mehr ist in Mandelay

Damals gab’s noch Menscher auf der Welt,
und die waren eben wert ihr Geld.
Jetzt ist eben nichts mehr auf der Welt in Ordnung,
Und ein’ Puff wie diesen kennt man heut nicht mehr,
keinen Browning mehr und auch kein Türchen,
wo kein Mensch ist, da ist auch kein Verkehr.

Rascher, Johnny, he, rascher, Johnny, he,
stimmt ihn an, den Song von Mandelay!
Liebe, die ist doch an Zeit nicht gebunden.
Johnny, mach rasch, denn hier geht’s um Sekunden!
Ewig nicht stehet der Mond über dir, Mandelay,
Ewig nicht stehet der Mond über dir!

「マンダレーの唄」

マンダレーのクソたれババァの女郎屋は
緑色した湖の上、板切れ七枚でこさえたボロ小屋だ
チクショー! 何てぇ女郎屋だぃ
仕切りの前にゃあ、もう十五人も並んでらぁ
時計を見い見い毒づいてるぜ
「オイ、マンダレーにゃ女郎は一人しかいねえのか?」

ここにゃあ天下一品の美女が揃ってるんだ
払いがよけりゃあ、くそ、サービスも上々だぜ
野郎どもはいつだって行列待ちさ
中に入ったからって、ぐずぐずしてちゃいけねえよ
ライフルぶっ放せ、ドアなんか蹴破っちまえ!
中の野郎のせいで、こっちは後がつかえてるんだ

早くイけよ、ジョニィ、ホラ、早くイっちまえ、ジョニィ、ホラ
マンダレ節でも歌ってな!
愛の営みなんて、何時間もかけるもんじゃねえよ
ジョニィ、さっさとイけ、ここじゃみんな秒単位さ
いつまでも月夜が続くわけじゃないんだぜ、マンダレーじゃ
いつまでも月夜が続くわけじゃないんだぜ!

マンダレーのクソたれババァの女郎屋は
今じゃあ緑色した湖の下に沈んでる
チクショー! 何てぇ女郎屋なんだか
壁の前にゃあ、もう五人も並んでねぇ
時計を見る奴も、毒づく奴もいねぇ
マンダレーにゃ女郎は一人もいなくなっちまったんだ

あの頃は天下一品の美女が揃ってたんだ
払いがよけりゃあ、サービスも上々だったんだ
今じゃもう行列待ちなんてこともない
あんな女郎屋は今日びじゃお目にかかれないね
ぶっ放そうにもライフルがない、蹴破ろうにもドアもない
中にも外にも野郎がいなくて、これじゃあ風通しがよすぎらあ

早くイけよ、ジョニィ、ホラ、早くイっちまえ、ジョニィ、ホラ
マンダレ節でも歌ってな!
愛の営みなんて、何時間もかけるもんじゃねえよ
ジョニィ、さっさとイけ、ここじゃみんな秒単位さ
いつまでも月夜が続くわけじゃないんだぜ、マンダレーじゃ
いつまでも月夜が続くわけじゃないんだぜ!

 ベルトルト・ブレヒト(Bertolt Brecht、1898~1956年)とクルト・ヴァイル(Kurt Weill、1900~1950年)が1929年初演の音楽劇「ハッピー・エンド(Happy End)」の劇中歌として作詞作曲した楽曲です。ラドヤード・キプリング(Rudyard Kipling、1865~1936年)が1892年に出版した詩集「兵営歌集(Barrack-Room Ballads)」の中の一編「マンダレー(Mandalay)」(http://yogaku-manyoshu.blog.jp/archives/19635189.html)から着想を得ていて、歌詞やスタイルなどを参考にしていると言われています。

Puff:売春宿。
Mandelay:Mandalay。
Etablissement:売春宿。
Uhr:時計。
Mensch:中性の場合、売春婦。
Browning:ブローニング自動ライフル。

ブレヒト=ヴァイルのソングの演奏で有名なHKグルーバーの歌っている映像
 



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2022年10月17日

Lua Branca

Oh! Lua branca de fulgores e de encanto
Se é verdade que ao amor tu dás abrigo
Vem tirar dos olhos meus o pranto
Ai, vem matar esta paixão que anda comigo

Ai, por quem és, desce do céu… Oh! Lua branca,
Essa amargura do meu peito… Oh! Vem, arranca
Dá-me o luar da tua compaixão
Oh! Vem, por Deus, iluminar meu coração.

E quantas vezes lá no céu me aparecias
A brlhar em noite calma e constelada
A sua luz, então, me surpreendia
Ajoelhado junto aos pés da minha amada

E ela a chorar, a soluçar, cheia de pejo
Vinha em seus lábios me ofertar um doce beijo.
Ela partiu, me abandonou assim…
Oh! Lua Branca, por quem és, tem dó de mim.

「真白き月」

おい、輝き魅惑する真白き月よ
お前が愛の庇護者と言うのが本当ならば
僕の目から涙を奪い去っておくれ
おい、僕について回るこの情熱を殺しておくれ

おい、お前こそ、天から降りるなら……おい、真白き月よ
僕の胸に宿る苦しみ……おい、来て、何とかしてくれ
お前の憐れみを月明かりにして僕を照らしておくれ
おい、来て、神に誓って、僕の心を明るくしておくれ

いったい何回、天上で僕の前に現れただろう
穏やかな星の散りばめられた夜に輝いて
お前の光は、それから、僕をおどかすんだ
愛しい人の足元にひざまずいていると

あの人は声を上げ、むせび泣き、すっかり恥じらいながらも
その唇で僕に甘美な口づけをしようとするんだ
でもあの人は行ってしまった、こんな風に僕のことを捨てて……
おい、真白き月よ、そこにいるのなら、僕を哀れんで遅れ

 シキーニャ・ゴンザーガ(Chiquinha Gonzaga、1847~1935年)が1911年に作曲した楽曲「モディーニャ(Modinha)」(http://yogaku-manyoshu.blog.jp/archives/16172597.html)に新たによりロマンチックな歌詞が付けられたもの。作詞者は不詳です。1929年にブラジルの画家で歌手としても知られたグスタノ・フォルメンティ(Gastão Formenti、1894~1974年)による1929年の録音がブラジルのヒットチャートで語彙を記録しています。

 



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2022年05月21日

Wreck Of The Six Wheeler

Monday morning it begin to rain
Around the curb came a passenger train
On the Charlie was old Jimmy Jones
He’s a good old porter but he’s dead and gone
Dead and gone, he’s dead and gone
He’s been on the Charlie so long.

Joseph Mica was a good engineer
He told his fireman not to fear
All he wanted, keep it good and hot
“We’ll make Canton ’bout 4 o’clock,
’Bout 4 0’clock, ’bout 4 o’clock,
Been on the Charlie so long.”

When we was about a mile of the place
Number One stared us right in the face
Conductor looked at his watch and he mumbled and said,
“We may make it, but we’ll all be dead,
All be dead, we’ll all be dead
I’ve been on the Charlie so long.”

When the two locomotives was about to bump
Fireman was preparing for to make his jump
Engineer blowed the whistle and the fireman balled
“Oh, Mr. Conductor, won’t you save us all,
Save us all, Oh, save us all,
I’ve been on the Charlie so long.”

Oh, you oughta been there for to see the sights
Running and a-screaming both black and white
Some was crippled and some was lame
But the six wheel driver had to bear the blame
Had to bear the blame, had to bear the blame
He’s been on the Charlie so long.

Ain’t it a pity, Oh, ain’t it a shame
That the six wheel driver had to bear the blame
He’d been on the Charlie so long.

Gonna lay my head, gonna lay my head
Down on some railroad line
Let the Sante Fe, let the Sante Fe come and satisfy my mind
Let the Sante Fe, let the Sante Fe come and satisfy my mind
Gonna lay my head down on some railroad track
When the train come along, I sure gonna jerk it back.

「六輪機関車の衝突」

月曜日の朝、雨が降り始めて
カーブを抜けて旅客列車がやってきた
機関車チャーリーには、おなじみジミー・ジョーンズが乗ってたんだ
あいつはいい運転士だったけど、死んじまったんだよ
死んじまった、死んじまったんだよ
あいつはずっとチャーリーに乗ってたんだ

ジョゼフ・マイカはいい機関士だった
あいつは火夫に怖気付くなって言ったんだ
奴の望みは、釜が暑くなってることだから
「俺たちカントンに行くんだ、四時頃にな
四時頃に、四時頃に
このままずっとチャーリーに乗って」

目的地まであと一マイルって頃に
一番列車が俺たちとにらめっこしてたんだ
車掌は時計を見て、つぶやくように言ったんだ
「時間には間に合うが、俺たちみんな死ぬんだな
みんな死ぬんだ、俺たちみんな死ぬんだ
このままずっとチャーリーに乗ったまま」

二台の機関車がまさにぶつかろうとしたその時に
もう火夫は飛び降りようと身構えていた
機関士は警笛を鳴らし、火夫は身体を丸めた
「なあ、車掌さんよぉ、みんなを助けてくれないか
みんなを助けてくれ、みんなを助けてくれ
今までずっとチャーリーに乗ってたんだ」

なあ、みんなそこにいて、見れたらよかったのにな
走り回って叫びまくってたよ、黒ンボも白ンボも
手をケガしてる奴もいれば、足を引きずってる奴もいたんだ
六輪の機関車を運転してた奴だけ、責められてたんだよ
責められてた、責められてたんだ
あいつがずっとチャーリーに乗ってたんだから

みじめじゃないか、ああ、情けないよな
六輪の機関車を運転してた奴だけ、責められてたんだよ
あいつがずっとチャーリーに乗ってたんだから

自分の頭を置いてやる、自分の頭を置いてやるよ
どこかの鉄道の路線にさ
サンタフェ線が、サンタフェ線が来たら、俺の心は満たされる
サンタフェ線が、サンタフェ線が来たら、俺の心は満たされる
自分の頭を置いてやるよ、どこかの鉄道の線路にさ
でも汽車が来たら、きっと頭を引っ込めちまうんだろうな

 1900年にウォレス・サウンダーズ(Wallace Saunders、生没年未詳)がケイシー・ジョーンズ(Casey Jones)ことジョン・ルーサー・ジョーンズ(John Luther Jones、1863~1900年)の事故を歌った「ケイシー・ジョーンズ(Casey Jones)」のメロディーは分かっていませんが、フォークソングの「ジミー・ジョーンズ(Jimmy Jones)」だったのではないかと言われています。アメリカのフォークソングやブルーグラスの楽曲を数多く紹介しているサイトBluegrass Messengers(http://bluegrassmessengers.com/casey-jones--version-1-original-saunders-lyrics.aspx)では、「ジミー・ジョーンズ」のサンプルにこの楽曲を上げています。「ケイシー・ジョーンズ」同様、蒸気機関車の衝突事故を扱っていますが、色々なフォークソングの寄せ集めらしく、かなり支離滅裂な内容になっています。医学博士でテキサス大学の教授であったニュートン・ゲインズ(Newton Gaines、1890~没年未詳)が、1929年にジム・ニュー(Jim New)の変名で残した録音があります。

Charlie:この歌が録音された頃、Charlieの愛称で呼ばれた蒸気機関車には英国の採石場を行き来していたものがあるが、車輪配置0-4-0で六輪ではない。
porter:おそらくtransporter。
Joseph Mica:一節目でJimmy Jonesだった主人公の名前が変わっている。
we was:we were。一、二節目は三人称で書かれていたものが、三節目では一人称になっている。
Conductor:車掌。
crippled:手足が不自由な。
lame:足の不自由な。

 



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